かえるをのんだととさん 日野一成 再話 斎藤隆夫 絵 出版社 福音館書店

腹の虫がもぞもぞするのを退治するため、和尚様に言われてカエルを飲み込んだものの、今度はカエルがもぞもぞする。カエルがもぞもぞするので蛇を飲み込み、蛇がもぞもぞするので雉を飲み込み、雉がもぞもぞするので猟師を飲み込み、猟師がもぞもぞするので鬼を飲み込み・・・・

自分の中で「この本はおもしろいな」と思う基準のひとつとして、読んだときの子供の反応というのがあります。

カエルから、蛇、雉、猟師・・・と飲み込むものがエスカレートしていきます。
カエルを飲み込むというところで、「うえ~~」って反応しつつも、タイトルが「かえるをのんだ」なので、こどもたちも受け入れざるを得ないでしょう。

しかし、その後の「蛇」はかなり「うえ~~~~~」となりそうです。
それでもこどもって気持ち悪いけど蛇が好きな子ってたくさんいるので、なんだかんだでテンションがあがりそうです。
ショーのときによく読む「ねえどれがいい」でも「へびのジュース」が出てくるんですが、うえ~~~っとなりながらも、どれか選べといわれるとかなりの確率で「へびのジュース」を選びます。

「雉」が登場する頃には、子供達もこのシステムに気づいてきそうです。
そんなもの飲めないよ!と「うぇ~~~」となりながらも、そうきたか!と。

「次はなんだろう?」というところでシンキングタイムのタメをつくりながら読めば、なかなか盛り上がりそうな気がします。

最後に鬼は節分の豆をお腹の中に撒かれて尻の穴から逃げ出すのですが、鬼よりも怖いのは、まだ何も悪さをしていない鬼を捕まえて飲み込むととさんだよなぁ。明らかに鬼より強いじゃん笑

ちなみに、数日前に、中国でカエルを飲み込んだ男性が病院に運び込まれるニュースを見かけて、このお話を思い出しました。

良い子は真似しないようにね(風船も飲んじゃダメよ)。

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