こんもりくん 作 山西ゲンイチ 出版 偕成社

髪の毛を切るのが大嫌いなこんもりくん、嫌がって切らずに放っていたら、いつのまにかとんでもないスーパーアフロヘアーになっちゃった。ある日、ころんだ拍子にアフロの中にすっぽり入り込んでしまったこんもりくんでしたが、目の前にはネズミがつくる「かみのけーランド」が広がっていたのです。

落語に「あたま山」という噺があります。

ケチな男がさくらんぼをまるごと食べてしまったがために、頭の上から桜の木が生えてくる。
春になって満開になったサクラを目当てに近所の人が殺到して頭の上で大宴会。うんざりした男はサクラの木を根こそぎ抜いてしまうものの、その穴が池になってしまうと、また近所の人が殺到して釣りを初めて大騒ぎ。うんざりした男はノイローゼになって自分の頭の池に身を投げてしまう。

こんもりくんは、現代版あたま山、こんもりと大きくなった頭の中には、ネズミが住み着いていてしまいます。

あたま山では、頭の上での大騒ぎにうんざりしてしまうところが、こんもりくんはネズミたちと一緒にたのしく遊んじゃいます。
こんもりくんが髪の毛に隠したオヤツやおもちゃがたくさんあるから食べるものにも遊ぶものにも困りません。あまりに楽しくって、「一生ここでくらそう」と思うくらい。

頭の中にずぼっと入ったらかみのけーランドが広がってるシーンとか、こんもりくんが髪の毛のなかでおならをしちゃうシーンとか、子どもたちには絶対に盛り上がりそう。読み聞かせにもオススメですのでぜひ読んでみてください。

内容には関係ないんが、面白そうな本を探すときには図書館で探しますが、中身を見て面白かったものは、新品を購入することにしています。古本で安いのが売ってても手は出しません(廃版になってるのは仕方ないですが)。そう思ったきっかけになったのがこの本です。

そもそも、図書館で借りても作者にお金は入りません。古本屋で買うのだって一緒です。作者には一銭も入りません。

新品を買うことではじめて作者には印税が入るんです。だから、ここはケチらずに、素晴らしい作品を作ってくれた作者に還元したいと思っています。

なんてところも、理由のひとつなんですが、実はもう一つ大きな理由があります。
それは、この本をアマゾンの古本で購入したときに起こりました。

わかります? カバーがついてて気づかなかったんですが、カバーを取ったら金文字が押してありました。

そんなの売るなよ~~~~~~!

成長して大きくなって必要なくなった、ということなんでしょうけども、こういうのはちょっと悲しいのよね。

あと、サイン本とかも悲しいじゃないですか。せっかくサインもらったのに売っちゃうの??? みたいな。自分もサインを頼まれる機会もありますが、もういらなーい!って捨てられてたらなんて想像しちゃいます。
缶バッジもそうだな、すぐに捨てないでくださいね笑

おすすめの記事