オオカミのはつこい 作 きむらゆういち 絵 田島征三 出版 偕成社
森で出会ったメスオオカミに一目惚れしたオオカミ。
声をかけようか、かけまいか、目の前を行ったり来たりしながら散々迷い、いいところを見せようとしても失敗ばかり。そんなオオカミの姿を見たメスオオカミは・・・・
きむらゆういちさんと、田島征三さんのコンビのオオカミシリーズ
この作品を含めて全5冊でています。
強い、怖いオオカミではなくって、どれも人間味(?)あふれる、強いのか弱いのかよくわからないオオカミが主人公です。
かわいいオオカミに出会って、声をかけようかかけまいかと迷います。
自分なんかよりもっとかっこいい友達がいるんじゃないか
自分なんかよりもっと強いオオカミが好きに違いない
なんだか自分の中学生くらいのときの姿を見ているようです。
ついつい卑屈になってどうしようか迷っちゃう。なんかいろいろ思い出して恥ずかしくなる。
「やあ、じつは オレって すごいんだぜ。」
と、いうつもりでしたが、くちから でたのは
「や、やあ、おはよう」と ひとことだけ。
あとは ダーッと もどってきてしまいました。
あー、もう、わかりすぎる!笑
好きな女子の前で、チラチラと横目で様子をうかがいながら大きな声ではしゃいでみたり、ちょっとワルぶってみたり。かといって、話しかけられたらぶっきらぼうになってしまったり。
ああ、ほんとにいろいろ思い出して恥ずかしくなる。
このシリーズ、どれも設定としてはオオカミは強いことになっているんですが、どっか間が抜けているというか、なんというか・・・ なんだか応援したくなるようなオオカミばかりが出てきます。
そんな、応援したくなるようなオオカミの初恋の行方はいかに?