フンころがさず 作 大塚健大 絵 高畑純 出版 KADOKAWA

フンを転がすのをバカにされたフンコロガシは、フンを転がすのをやめて「フンころがさず」になることに決めた。でも、なんだか毎日がつまらない。そんなフンころがさずにキツツキは言う「僕は木をつつくから僕なんだ」

キツツキはフンコロガシに言います。

「たとえば ぼくがきをつつくのをやめて「きつつかず」になったらどうだい? そんなのはもうぼくじゃないよ きをつつくからぼくなんだ」

僕は大道芸人なわけですが、話す相手によっては「大道芸人です」って言っても通じないかな?とか、どう思われるのかな?と思ってちょっと濁して言っちゃうことはあります。

「趣味でやってるんでしょ?」みたいな思われ方をすることも多々ありますし、まともな職業だと思われてないだろうなぁとも思います。これはコロナ禍の行政の支援を見てても思うんですけどね、まるで対象とされてないみたいなところがあります。

そんなところもあって、自分でもちょっと職業として名乗るのに躊躇することが正直あるんですよね。

でも、もっとそこは自分にプライドを持っていかないといけないんだねと、自分がやりたいことを胸を張ってやろうと、フンコロガシとキツツキが教えてくれました。

非常に面白い本だとは思うのですが
帯に「自己肯定感を育む絵本」と書いてあって、まぁそのとおりだなとは思うんです。
でもなんか、薬の効能書きじゃないんだから、「これに効きます」みたいなのを帯に書いちゃうのってどうなの?って絵本としてはどうなの?って気がします。

絵本の面白さが先にあって、結果として自己肯定感が育まれるというのがいいんであって、自己肯定感を高めるための本というのを全面に出しちゃうのはちょっと違う気もするんだけど、まぁマーケティング的にはそういうもんなのでしょうか? いや、本は面白いですからいいんですけどね。

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