うごきません。 作 大塚 健太 絵 柴田 ケイコ 出版 バイ インターナショナル
いつもじっとしているハシビロコウ 友達のカバがきてもうごきません、こわい蛇が来てもうごきません、それどころかペンギンが空を飛ぼうが、ナマケモノがビュンビュン走ろうが、ハシビロコウはピクリとも動きません。
恥ずかしながら「ハクビロコウ」だとずっと思い違いをしていまして、三国志で「白眉」として名高い馬良のように堂々とした様なのか、そういえば色も白っぽいところがあるよな、でもロコウは魯公だろうか廬江だろうか?なんて思ったのですが、単なる勘違いでした。
ハシビロコウの名前の由来は、「クチバシの広いコウノトリ」なんだそうです。漢字の名称だと思ったら、まさかの日本語の省略形。
ハクだったかハシだったか、混乱しちゃう方はどうぞ「クチバシの広いコウノトリ」で「ハシビロコウ」だと覚えてください。これで僕も忘れないと思います。
ハシビロコウはどうしてこんなにじっとしてるのか? その疑問を絵本にしてます。
おかしな動物がどんどん現れるのですが、ハシビロコウは何が起こってもじっとして動きません
うごくかなー?うごくかなー?こんなの出てきたぞ、うごくかなーーー????
うごきません
みたいな繰り返しで、しかもそれがどんどんエスカレートしていきます。
よみきかせでも、動くかな?動くかな?と煽りに煽って、真顔で「うごきません」とコントラスト強めに読んだりするとすごく盛り上がると思います。
「パンどろぼう」でおなじみの柴田ケイコさんが絵を担当されてます、なんとも言えない目つきがいいですね。
色が青??と思うのですが、ハシビロコウは一般的に青色といわれているみたいです。
実際のハシビロコウの生態の通り、動くのは捕食のためでして、水面に浮かんだ魚を食べて終わるのですが、その後のオチがまたかわいらしくていい感じですので、そこはぜひ作品を読んで確かめてみてください。