人体ジェットコースター 作 中垣ゆたか 出版 ポプラ社
人間の体の中を絶叫マシンが駆け抜ける、口から入って、食道、胃、心臓に肺、脳を回って、肝臓、膵臓、小腸、大腸、最後はもちろん・・・
全編横向きの縦開きの構成で大迫力。上から下に降りていくという内容的にも縦長は大正解ですね。
それと、この本、カバーがついてないんですね。
縦開きという影響なのか、それともコストダウンのためなのか、大きめの帯はついているので、それがカバーの代わりということなのか。もしかして最近のはカバーを省略しているのかな?と思ったけど、最近買ったのはみんな付いてるしなぁ。ちょっと謎です。
パカッと開いた口に向けて、ジェットコースターの線路がゆっくりと登っていき、一気に体内に下っていきます。まっすぐ下っていくだけではなく、ローラーコースターよろしく、胃から肺や心臓、脳の方に登っていき、肝臓や膵臓、消化器へ向かっていきます。
内臓の表現がめちゃめちゃカラフルでポップ。目がチカチカするような色合いで、これじゃ実際の内臓とは違うんじゃ?とも思うのですが、これくらいポップにしないとリアルに近づけちゃうとグロテスクになりすぎてスプラッター絵本になってしまうんでしょうね。これくらいカラフルだとテーマパーク感があります。
耳から一旦外に出て、また鼻から入るシーンで思うかもしれません。こいつは進撃の巨人なのではないか? 巨人を捕らえて、生きたまま体内にジェットコースターを通したのではないかと。
口から肛門まで線路を通されているということは、生きながら、でも動けない状態で固定されているってことだと思うと、かなり怖いです。
2000年代に実際の死体を樹脂加工して展示をして問題になった人体の不思議展ってのがありましたが、ちょっとそんなものも思い出したりしました。こわっ笑