死んだかいぞく 作 下田昌克 出版 ポプラ社

三日月の夜に、船の上で海賊が腹を刺された。海に放り投げられ、海賊はゆっくりと海に沈んでいく。

表紙から判断するに、ちょっとコミカルな話なんだろうかと思ってました。

しかしよく見てみると、黒い表紙に白い文字と白い骸骨、表紙の裏の見返しも真っ黒、そう思うとなかなか硬派な感じです。

海賊が落とされた夜の海の深い青色は、海賊が沈むにつれてどんどんと色を深くして、光が届かなくなり真っ黒になる。それを狙ってのものなんでしょうか、そう思うとなかなか効果的な表紙のような気もします。

帽子をサメにとられ、歯と爪をさかなに取られ、タコに髪を取られと、海に沈むにつれて身ぐるみ剥がされていく様、そして体も食べられて骨になった海賊が、サンゴになって美しく輝く様。
結局のところ、あの世には何も持っていけないってことなのかなと思ったり、さんざん悪いことをしてきて、死んでも特に反省する様子もないんだけど、すべてを手放したら誰でも平等になるんだからちゃんと成仏するんだろうかなと考えてみたりします。

最初からいきなり海賊が死んじゃうんですが、不思議と怖い感じがなくって、だんだん深い色になっていく海がきれいなのが印象的です。うーん、でもだんだん身ぐるみ剥がされる感じは子供は怖いかな? 子供の感想も聞いてみたいですね。

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