おこだでませんように 作 くすのきしげのり 絵 石井聖岳

昨日もおこられたし 今日もおこられてる きっと明日もおこられる ほんとは「ええこやねぇ」って言ってもらいたいのに・・・ 僕は学校の授業で、七夕さまに願いを書いた。ひらがなでひとつずつ、心を込めて書いた「おこだでませんように」

5月6日に美濃加茂東図書館で呼んでもらえることになりました。

いつも図書館で出演するときには、おすすめの絵本リストを作って、展示してもらったりしているんですけども、今回はお願いされまして、「お父さんにおすすめの絵本」ということで何冊か紹介するリストを作ることになって、今準備をしてたりします。

言われて思ったのですが、そういう視点で選んだものを提供するというのもなかなかおもしろいなぁと気づきました。参考にして今後のバリエーションに加えてみようかな?

そんなわけで、どの本を選ぼうかなと本棚とにらめっこしてて、選ぼうと思ってる中の一冊がこれ「おこだでませんように」です。

お父さんにオススメといいつつ、お母さんは登場するものの、お父さんは一切登場しません。

よくよく読んでみると、お母さんが仕事で帰りが遅くて留守番してたり、家族写真に母と妹と自分しか写ってなかったりするので、これは母子家庭なのかな?という気がします。そうなると更にお父さんとは関係ないじゃないかということになりますね。

これについては、お父さん向けでもありますし、お母さん向けでもあります、要は子供の親によんでほしい本です。

お父さんは登場してきませんが、主人公の「ぼく」は昔のお父さんでもあったりします。
優しくしてあげたいけど不器用で、言いたいことも上手に伝えられないから誤解されてばかり。妹におりがみも上手に折ってあげたくて練習しているんだけど、うまく折れなくって泣かれるから腹が立ってしまう。ああ、こんなことで怒られたことがあったよなぁなんて、きっと思い出すんじゃないでしょうか。

大人もまた子供だったわけですが、大人になるにつれて忘れていくこともたくさんあるでしょう。自分が怒られてたときのこと、そのときに感じていたことを思い出せば、きっとこの子も怒られているときにこんなことを思っていたんだなぁと、反省の気持ちが湧いてきそうです。

そんなわけで、お父さん、お母さん、どちらにもオススメ。子供にもおすすめですが、きっと親が読むときに感じることと、子供が読むときに感じることが違ったことになりそうな絵本です。

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