おまつりおばけ 作 くろだかおる 絵 せなけいこ 出版 フレーベル館
おばけのこどもたちがお祭りに行く準備をしていると、忍び込んできた泥棒に捕まってしまいます。泥棒は捕まえたおばけに色を塗って風船にしてお祭りで売り出します。
先日行った瑞浪の七夕まつり、いわゆる露天商を排除して、いままでは露天を並べていた路上にキッチンカーをならべて開催していました。
いわゆるテキ屋というところは、どうしても反社会的組織とのつながりを云々されるところで、実際にみかじめ料を納めているのが発覚して問題になるケースも散見します。
そういうこともあって、排除というほうこうになったのでしょうが、実際見た感じでは、どのキッチンカーも最初から最後まで大行列、まつりの終了時間になっても列が途切れないような状況でした。
賑わっているというよりも、単純に時間がかかるので並んで待っている状況。大変そうでした。
テキ屋が不衛生だということはよく言われてたことですが、それは大量生産とスピード提供にステータスを全振りした結果で、こだわりの食材を衛生的にみたいなことに力を注いだらスピード提供は難しいんでしょうね。なおかつ、各地を回るテキ屋と比べたら圧倒的に経験値が足りないんでしょうね。普段の営業のつもりでやってたらそりゃ回らんでしょう。
反社云々を考慮にいれなければですけど、個人的にはもうちょっと胡散臭さのようなもの、勢いだけで買ったけどよく考えたら。。。みたいな、もっと当たり外れがあってもいいのになと思います。
千本クジみたいな、親も知ってたら止めりゃいいのに、外れたあとに「あんなのは当たらないようにできている」なんてあとから言うわけです。経験を積ませるということなんでしょうかね、痛い目を見ないとわからないみたいな。
低学年のときには、色水が満たされたカラフルなプリズムを「これは東京で大流行している」と売ってる店がありました。買ったのを見せながら、一緒に行った近所のお兄ちゃんに「これが東京で流行ってるんだね」と言ったら「そんなわけあるか!」と一刀両断されました。だったら止めてよ!と思ったことを覚えていますが、楽しいことも悪いこともひっくるめてよい経験になったんでしょう。プリズムは帰る途中に壊れて即ゴミになりました。
「おまつりおばけ」では、おばけのこどもを泥棒がつかまえて、ペンキで色を塗っておばけの風船として露天で売り出します。
誘拐及び人身?売買、しかも多分無許可営業ということで、明らかに反社会的な行動なんですが、それは置いておいて。。。 昔、お祭りなどで流行したといわれる「カラーひよこ」をアイデアにしたものだと思われます。
ヒヨコに色を塗って露天で販売するだけという商売なんですが、色を塗る加工や保管などヒヨコを飼育するのとしてはかなり劣悪な環境で、当然買われたヒヨコ自体もすぐに死んでしまうということが多かったらしく現在は廃れてしまっているとのことです。世代的には見ててもおかしくなさそうですが、個人的には見たことないです、田舎だからかな?
それにしても、捕まえても即売ったら、そりゃすぐバレるよねと思うのですが、0・1・2歳対象の絵本なのでそこらへんはとってもシンプルです。悪いことをしてもごめんなさいで終わり。いつもはもうちょっと年齢の高い本が多いので、これくらいの年齢対象の絵本を久しぶりに読んだら新鮮でした。
作者のせなけいこさんによる「ねないこだれだ」から変わらないおばけが登場するこのシリーズなので、ちょっと古いのかなと思ってたんですが、初版2012年だそうです。これは新装版ということで初版2021年で、QRコードで動画がみえるというのが今どきです。
それにしても、「ねないこだれだ」は1969年発行、そしてせなけいこさん現在90歳!? まだ現役で作品作っているようですから控えめに言ってバケモノですね。今後もバンバン作品作っていただきたいものです。