あしなが 作・絵 あきやまただし 講談社
スマートで美しい犬、あしながは、野良犬たちの噂の的でした。
大きなお屋敷に住んでいる、いつもご馳走を食べている。そんな噂でもちきりだったのが、羨望はいつの間にか妬みに変わり「子犬を誘拐して食べている」と、いつしかあしながは野良犬たちの非難の的となってしまいます。
ふとしたことで、それが全くのデマであることを知った野良犬のケンは、「見たわけじゃないけどみんなが言ってることだから」とあしながのバッシングを続ける仲間に、ケンが知る本当のあしながの姿について話します・・・
前に図書館で読んだときには、子供よりも、むしろ大人にとっても好評でした。
SNSなんかでも出回るデマ、それを風刺して書かれたものなのかと思いきや、初版1999年、20年以上前なのね、びっくり。
人間が噂が好きなのは今も昔も変わらないもんなのでしょうが、20年前の話が、今でも十分に通用するというのは、なんというか人間の愚かさなのでしょうか。ずーっと変わらないもんなんだなぁ。
そういえば清少納言も「噂なんて言いたいに決まってるジャン」って言ってますし、古代ローマでも、人は噂話が大好きだなんていわれてたそうです。なんて言われたら信じますよね?笑
噂を信じてしまう前に、ちょっと冷静になって立ち止まってみましょう。大人も考えさせられるお話です。
作者のあきやまただしさん。
この絵、どっかで見たことありませんか?
「はなかっぱ」も有名ですが、名古屋周辺の皆様でしたら、CBCの「コロンちゃん」は見たことありますよね。
これもあきやまただし先生の作品です。