ひみつのさくせん 作 ニコロ・カロッツィ 訳 橋本あゆみ
なかよしの金魚に忍び寄るみっつの影、ねずみは金魚を救うため、無茶だって勇気を出してつきすすむ
トムとジェリーでもそうだったんだけど、体の大きさはねずみ<ねこなのに、頭の良さはねずみ>ねこだと描かれてますね。そこに犬が加わっても、ねずみ>ねこ>いぬ うーん、なぜ??
それはこの作品でも同様でして、友達の金魚を狙う猫の目を欺いて、ねずみが金魚を助けるということで、ねずみの勝利です。犬も出てくるんですが、普通に人間に散歩されてるだけです。ねずみはこんなに活躍しているのになぜ? 犬派の疑問です。
表紙の絵のインパクトに心を掴まれて、これはとっても壮大な作戦に違いない!と思うんですが、割にあっさりというか、あ、それでいいんだ?みたいな気もしないでもない。でもねずみサイズで考えたら、ものすごい壮大な作戦なんだろうね。
絵をじっくりと見せるための構成なのでしょうか、物語の文字がほんとに最低限で、表紙だけでなく、忍び寄る猫の影、金魚鉢で拡大された猫の顔や、水面から飛び上がる金魚の姿など、絵がとっても印象的です。
もう一つ素敵なのが、タイトルのフォント。
結構なフォントマニアなんですけども、
装飾が派手すぎない感じがイイネ! 端っこが少しだけ膨らんでる感じ。
あと、「の」の上下、ネズミの尻尾デザインなんでしょうね。いいなー、素敵。
ちなみに、原書ではどうなんだろと探してみたんですが、こんな感じみたいです。
「as a mouse」ってことは「ネズミのように勇敢に」かな? 文章がめちゃめちゃシンプルなので、原書でも読んでみたいものです。