びんぼうがみとふくのかみ 作 大川悦生 絵 長谷川知子 出版 ポプラ社

「あんまりおまえがたが稼ぐもんで おれ ここさいられなくなった」しょんぼりとして出ていこうとする貧乏神がかわいそうになり、ごちそうでもてなす若い夫婦。そんなところに「ほーい ほーい」と威勢のよい掛け声をあげながら福の神がやってきた。貧乏神の姿を見るなりムッとした顔で「とっととでてけぇ」と大きな声をあげる福の神に、貧乏神も夫婦も反発して立ち向かう。

どっかの図書館で読んで面白かったので覚えていたので購入してみたんですが、あれれ?ちょっと記憶と違う。

改めて調べてみたら、同じタイトルの絵本が複数あるじゃないですか。ということで、これかな?ってのを買ってみたところビンゴでした。

大川さん&長谷川さんの作品と富安さん&飯野さんの作品では少し内容が違っています。

僕がこの作品を気に入ったところが、弱い貧乏神が強い福の神に相撲で戦いを挑み、夫婦の応援を力に変えて貧乏神が相撲で福の神を投げ飛ばして勝ってしまうというシーンでした。

「ねずみのすもう」ってお話がありますが、老夫婦の家のちびネズミが、もちを食べさせてもらって力をつけて、長者の家のでかネズミに立ち向かうみたいな、そんな話だったと思います。
それに似てるなーと思ってたのでちょっと違うぞと。

最初に買ったほうは相撲ではなく、3人で協力して福の神を叩き出しています。だから「あれ?」となったわけですね。

富安&飯野版は、貧乏神は図々しそうで、福の神もいかにもふてぶてしい感じ。絵に迫力があります。絵では僕はこっちのほうが好きです。

どちらも最後は、福の神が逃げていく際に落とした打ち出の小槌を拾って、貧乏神が福の神になって・・・となるのは一緒です。まぁ、どちらを選ぶかは好き好きですね。

しかし、どうやら他にも同タイトルの絵本が何冊か出ています。多分どれも少しずつ違っていると思われます。

桃太郎や浦島太郎くらいのメジャータイトルになると、ほとんど違いが無いように思いますが、知名度の低い作品だと伝わるうちに少しずつ変わっていってしまうのかもしれませんね。なんかの機会に図書館で探してみようと思います(さすがにもう同じのは買いたくない)。

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