とっています 作 市原淳 出版 世界文化社

すもうをとりながら、ちょうちょをとりながら、足をとりながら、バランスをとりながら、かつらをとりながら、写真をとりながら・・・ 同じ言葉なのにとっても不思議でとってもたのしい。

絵本を選ぶのって、ベストセラーよりもロングセラーを選びましょうみたいに言われることが多いんですよね。

ぼくのいた図書館でも、25歳の絵本として、初版から25年以上の長年読みつがれている絵本で特設コーナーを作ってたりします。

一時のブームで売れているだけのベストセラーよりも、長年認められているロングセラーの方が価値が高いという理屈です。

そりゃ、たくさん作品がでているなかで、テッパンのものを選ぼうと思ったらそうなるんですけど、いま出ている中にだって、将来的まで長く読みつがれていくだろうものはたくさんあると思うんですが、結果が出てからしか手を出さなかったとしたら、25年先じゃないとわからないわけで、それはとっても勿体無いことだと思うんですよね。

この、「とってます」も、それくらい読みつがれそうなスペックは備えていそうな・・・ 絵もシンプルで、文章もシンプルなんだけど、「とってます」の言葉遊びでここまでふくらませるというのも面白いです。

出前をたくさん取るシーンで、おかもちを持った板前、ピザの配達人と一緒にウーバーイーツの配達人もいるんですけど、これが25年後までウーバーは存在するのだろうか? それとも、むしろ「おかもち」は消滅してしまうのか?
もしかして?相撲が人気無くなって消滅しちゃったりして?!

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