ひげにんじゃ 作 くどうたけお 出版 日本標準

「ひげにんじゃよ!すぐさま うそのすけのしろにむかい ひめをたすけだすのじゃ!」姫をさらわれた殿様は、自分のひげに命令します。ひげにんじゃは森を駆け抜け、姫がさらわれた城に向かいます。

「ひげにんじゃ」というタイトルだけをみると、ひげをはやした忍者のような気がしますが、なんと殿様のひげが忍者になって駆け出します。

うーん、なんだっけ、どこかで見たことあるようなと思ってよく考えてみたら、「寄生獣」のミギーみたいなもんですね。

さらに、ちょんまげ、まゆげ、わきげ、むなげもそれぞれ忍者として出動します。それぞれがそれぞれの意思を持って行動しているところを見ると、「寄生獣」で言ったら、一つの体に5つの寄生獣が集まった「後藤」レベルということでしょうか。体毛を自由に操れるとか、恐ろしい殿様です。

しかし、すごい胸毛だよなと思って見返してみると、表紙の時点で胸毛がモサモサしてるわ、気が付きませんでした。

ラストで無事に帰ってきた忍者たちを出迎えるのが、全身ツルツルの殿様。ヤバい。
それにしても、胸毛も脇毛もこんなにモサモサなら、◯◯毛もさぞかしモサモサだろうと思いますが、これは忍者にはならないのだろうかと思わずにはいられません。いや、さすがにそれは絵本には描けないだろうけど笑

また、姫を敵の城から逃がすために、ひげにんじゃを使って変装をするんですが、ひげとまゆげはいいとしても、脇毛と胸毛を顔につけるのはかなり嫌なんですけど。

そもそも姫もさらわれた割に困ってなさそうだし、いろいろとツッコミどころ満載。ページの書き込みがかなり細かいので、ツッコミつつ読み進めるのが、この本の正しい読み方の作法でしょう。

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