とうふこぞう 作 せなけいこ 出版 童心社

「お寺の小僧」は、和尚さんのおつかいの途中で、犬に吠えられている「豆富小僧」を助けます。
仲間の妖怪の小僧たちとも仲良くなったところで、近くに「天竺からきた小僧」が捕まって見世物にされていると聞かされます。かわいそうな「天竺の小僧」を助けようとみんなで見に行くと・・・

僕らの頃は鬼太郎、ちょっと前だと妖怪ウォッチになるんでしょうか。
妖怪って結構子供は大好きですよね。ちょっとハマると、妖怪の名前をたくさん覚えたりして・・・なんて覚えがある人もたくさんいるんじゃないでしょうか。

絵本でおばけといえば、せなけいこさん。
「ねないこだれだ」のおばけが有名ですが、おばけえほんとして、いろんなおばけや妖怪がでてくるシリーズも書いています。ドラキュラがでてくるのもあって、あの可愛らしい絵柄で「ドラキュラー」ってタイトルがついてるのでちょっとびっくりした記憶があります。

おばけや妖怪が出てくると言っても、そこはせなさんの世界ですから、どれもかわいらしくて楽しい話ばかりです。
とうふこぞうには、妖怪の子どもたちが勢揃い。とうふこぞうを始め、傘のおばけのあめふりこぞう、かっぱの子供のさらこぞう、ふでこぞうにひとつめこぞう、てんぐこぞうにちょうちんこぞうなんてのも登場します。
そんな妖怪の子供の小僧たちが、見世物小屋で捕まっている、天竺からきた小僧を助けようとするわけですが・・・ オチがよく効いているので、ぜひこれは読んでほしいのです。
僕は、オチの想像がつかなかったので完全にやられました。図書館で読んでたのですが、その場でネットで検索して買いましたから笑。

ちなみに、ウィキペディアによると、豆富小僧というのは、お盆に豆腐を乗せた子供の妖怪だそうです。
江戸時代の草双紙や怪談本などにもよく登場していたようで、幕末から明治にかけては、凧やすごろくなどにも登場する人気のキャラクターだったようです。
豆腐や酒を届ける小間使いとして描かれることが多く、特に悪さをすることもなく、対して人間に相手にされないというのですから、もはや妖怪なのか何なのか・・・

以前、せなけいこ展に「ねないこだれだTシャツ」を着ておでかけした図(笑)

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