5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん 作 たしろちさと 出版 ほるぷ出版

隣の家が大きな猫を2匹も飼い始めました。おちついて暮らせなくなった5ひきのねずみたちは、新しいすみかを探すのですがなかなか理想のすみかは見つかりません。やがてたどり着いたゴミ捨て場、ねずみたちは協力して理想の家を作り始めます。

先週末の夕方に小学校の近くを通りかかったら、あさがおが植えられた鉢を持った小学生が帰っていくところでした。そうか、もう夏休みになるんですね。

小学生の夏休みといえば、夏休みの自由研究。
なにかすごい工作をつくろうと思って作り始めるものの、予定よりも随分としょぼいものになってしまってがっかりしたことがある人もいるんじゃないでしょうか?

自由研究で思い出すのですが、すごくかっこいいジオラマをつくってみたいと計画をしたんです。
しかし作り始めてみたところ、計画していたサイズの1/4くらいのサイズにしかならず、森のつもりが単なる苔になり、年代を重ねた錆っぽい加工をしたいと思ったのが、薄汚れただけになってしまいました。
だからといって、その時点で方向転換をするわけにもいかず作りきったのですが、なんで自分はこんなものを作ったんだろうという頭を抱えざるを得ませんでした。

それを思うと、このお話に登場するネスミたちはすごい!
たどり着いたゴミ捨て場で、大量のゴミを活用して理想の家をつくっていきます。

ネズミたちはそれぞれの得意分野を活かして、理想の家をつくっていきます。そのネズミたちの設定が表紙の裏側に書かれているんですが、その特技を活かしているのがいいですね。
その表紙の裏もカラーで、猫に追われているシーンのあとにタイトルが入るというのも、ちょっと洒落てます。

古い町並みやレンガ作りの家など、ヨーロッパっぽい雰囲気なので、てっきり海外の絵本なんだろうなと思っていたんですが、日本の作家さんでした。なんか海外でも受けそうな感じ。

でも、ゴミ捨て場にこんなに大規模な家が作られたら、次のゴミ持ち込みのタイミングで見つかってしまうのではないかと心配になります。

しかし、猫から逃げてきたのに、最終的には猫を味方につけてしまうようなネズミたちですから、きっと見つかったら見つかったで、次は見つからないように工夫をした理想の家を作り上げるんじゃないでしょうか? でも風車を動力にした観覧車は流石に目立ちすぎなので気をつけたほうがいい気がしますね。

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