よしよしよしおさん 作 おおのたろう 出版 ポプラ社

よしおさんは人の頭を「よしよし」するのが仕事です。今日も泣いてる人、困った人を探し出し、「よしよしよしお よしよしよし」と魔法の言葉で頭をよしよしします。するとあら不思議! 困ったことが解決するのかしないのかよくわからないような摩訶不思議な解決方法ですばっと?解決しちゃいます。

表紙のタイトルの「よしよしよしおさん」とう文字、よく見ると「よ」が「し」を撫でていてとてもかわいいです。

よしおさんのキャラクターが、ゲームかアニメっぽいキャラクターだなと思ったら、作者のおおのたろうさん、肩書が「イラストレーター、GIF作家」とありました。

そういえばなんかツイッターで見たことあるような気がします。なるほど、そうだったか。

なんの根拠も無いんですが、絵本作家は少し前は、ほとんどが美術大学出身の作家さんが多くて、しばらく前から絵本の専門学校みたいなところの出身の作家さんが増えてきているように思えます。そして、ここのところ増えてきているように感じるのが、SNS経由で作家になる方。

少なくともネットでバズって絵本作家になるというルートは10年前は聞いたこともないことだと思います。

絵本って昔からずっと変わらないもののように感じられますが、いろいろ見ているとその時代時代にあわせて色々と変わってきています。こういう今までとは違った方面から入ってくる方がいるというのはおもしろいですね。

さて、内容なんですが、帯には「他者肯定感と自己肯定感のハッピーワールド」と書かれていますが、解決方法がとんでもなさすぎて、肯定感も何もないじゃないか!という気がします笑

一日困った人を助けるためによしよししていたよしおさん、最後には、一日頑張った自分をよしよしするわけですが・・・ 最後まで、なんじゃそれは!というオチになってます。すべてがえ~~~?となる解決方法で、子供に受けそうです。

よしよしするときの魔法の言葉「よしよしよしお よしよしよし」がページをめくる直前に入ってくるので、読み聞かせのときには一緒に言いながらめくるとすっごく盛り上がるだろうな。

よしおさんの「よしよしするのが仕事」という設定に、どんな仕事だよ!と突っ込みつつ、考えてみれば、よしよしして人を楽しくさせるというのが仕事であるのならば、大道芸だってそう変わりがないんだよなと思ったりもしました。そうか、めざせ!よしおさん!

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